アジア最大級のScalaイベント!中の人による振り返り!

450人もの参加者を集めて大盛況だったScalaMatsuri。Scalaの設計者本人が登壇するとあって事前からScala界隈の話題になっていたこのイベント。
その運営に携わった中の人が集まって振り返りを開催しました。その模様をお届けします。参加した方も、参加していない方もぜひご覧ください。充実感たっぷりの中の人達のトークは、当日の熱気、そしてScalaコミュニティの今後にまで話は及びました。

では、本ベントの中の人をご紹介していきたいと思います。

【水島宏太さん】
プログラミング言語をこよなく愛するエンジニア。日本Scalaユーザーズグループ代表。現在、株式会社ドワンゴに勤務。

【高橋俊幸さん】
ピクシブ株式会社所属。本郷の Scala 勉強会 (#rpscala) など Scala コミュニティに関わりつつ、
いくつかのライブラリを開発している。github アカウントは @tototoshi。

【神田勝規さん】
サイバーエージェント アドテクスタジオ AMoAd国内アドネットワーク技術責任者。AMoAdを国内NO.1アドネットワークにすべく、日々最新技術を取り入れながら高度な課題に向き合っている。今気になる技術はscala、sparkなど。

写真左:高橋俊幸さん、中央:水島宏太さん、右:神田勝規さん

写真左:高橋俊幸さん、中央:水島宏太さん、右:神田勝規さん

——- いやー、盛り上がったようですね。みなさん祭りの後の寂しさというか、やりきった感を漂わせていますね。

水島さん:
そうですね。終わって一週間しか経ってないんで、まだ疲労感が残っているかもしれませんね。

今回はMartin Ordersky氏の来日のタイミングに合わせた日程だったんですが、思った以上の参加者が集まってしまって、予定していた会場が変更しなくてはいけなくなって。

高橋さん:
あれは。焦りましたね(笑)。でも、そこは拾う神が現れて、運営側としてありがたかったです。

水島さん:
日程を変更したくても、遠方から来る方もいるので飛行機だって予約しちゃっただろうなとか思うとできないですからね。急遽、サイバージェージェントさんが会場を貸してくれることになった本当に感謝しています。

高橋さん:
しかも、会場が素晴らしかったですね。無線LANも使えて電源タップもたくさんあるのも運営側としてありがたかった。

水島さん:
次回も、ぜひお願いしたいです(笑)。

MartinOdersky氏による講演も大盛況。

Martin Odersky氏による講演も大盛況。

——— Martin Odersky氏のセッションは盛り上がったんじゃないですか?

水島さん:
Scalaがどのように風に生まれてどう進化したか。とか、開発者ならではの本音が出ていたと思います。僕的には、知っている話だったんですが(^^

高橋さん:
たしかに、よく聞く話ではありましたね。ただ、書く方としてはオブジェクト指向で書けばいいのか、関数型で書けばいいのかけっこう迷うんですけど、Scalaの設計思想からどっちに寄りすぎてもいけない。原理主義者にならずに使いやすさを考えて設計しましたというメッセージが印象的でした。

水島さん:
登壇した時は会場が「お~」ってなりましたよね。サインを欲しがる人もいたり。

神田氏:
僕はみなさんと比べるとScala歴がそんなに長くないのですが、開発者ご本人の口から考えていることを聞けたので、いろいろ納得することが多かったです。

——— 去年と比べるとかなり来場者も増えましたよね。Martin Odersky氏だけの効果ではないと思うのですが。

水島さん:
今回の参加者は300名を越えました。スポンサーの方やご招待分を含めと400人近いイベントになりました。昨年と比べて特徴的なのは、Scalaをもう使っていますよという人が多いですね。だからイベントの内容も使っている前提でノウハウについて話す内容が多かった。

高橋さん:
ちょっと前だと好奇心旺盛なタイプの方が多かったけど、今年くらいからはライトな感じですよね。やっぱりユーザー層が増えて来たってことなんじゃないかな。いろいろな企業でScalaを使うエンジニアが増えてきたので、そこから布教活動が進んできているみたいです。そういえば、アドテク界隈でも、Scalaを導入する企業が増えてきましたよね。

神田さん:
そうですね。サイバーエージェントもですが、海外でもアドテク系企業がScalaを使っている事例がけっこうあります。性能面や開発コストなどを含めてアドテクと相性が良いのでしょうね。あと、日本だとアドテクのエンジニアって、SIer系の手堅い開発をしていた人が多い印象を受けます。だからJVM上のきっちりした言語を好むからScalaが選ばれるんじゃないかと思っています。

高橋さん:
周辺サービスでもScalaが開発の選択肢に入ってきてるみたいですしね。

———— もう普及活動という段階ではなくなってきている感じですか?

水島:
そうですね。もう、新しいモノ好きが好きで使うという段階は終わってますからね。今後は、ライブラリの紹介なんかも増えてくると思います。Scalaって定番のコレだ!っていうライブラリがまだないのが困ったところではあるので。

高橋さん:
Scalaのカンファレンスってまだ事例紹介的な内容が多いですものね。これからもっと実用的で踏み込んだ内容の発表が増えてくると、コミュニティーの方向性が決まっていくのではないでしょうか。

神田さん:
一人の力でライブラリを全部トライして評価するのは非現実的ですからね。みんながそれぞれトライしたことを集めて、知見を共有するコミュニティーになっていくと良いのでしょうね。

水島:
Scalaならこれを読んでおけ!というような本を書いてみたいです。Scalaの開発スピードも落ち着いてきたので、本を書いてもすぐに陳腐化することもなさそうですから。

———-  一般社団法人Japan Scala Associationと法人化しましたね。今後は組織的な活動を予定されているのですか?

水島氏:
イベントが大きくなって企業からのスポンサー費も入るようなりました。これらは、イベントに参加する人に出張費を出すなど、Scalaのコミュニティーに還元していきたいと考えています。

———- 今後のScalaMatsuriの方針や抱負を聞かせてください

高橋さん:
ScalaMatsuriを開くこと僕らの目的ではなくて、Scalaのコミュニティーに貢献することです。全国のScalaコミュニティーを応援するような企画を実現したいですね。ハンズオンツアーとか。

神田さん:
Rubyのコミュニティーってユーザー人口が多いのもあるけど地域性が豊かですよね。ああいったローカルコミュニティは見習うところがありますよ。10人とか20人くらいの勉強会が全国で開かれて、自分のレベルに会うものを選べるようになるくらいコミュニティーが成長して欲しい。

高橋さん:
「まずは、飲み会ですかね(笑)。Scalaという名の下に飲み会を開く。というのはまあ冗談ですが、そういうユルさとノリの良さがコミュニティーには必要です。新しい人がどんどん入っていく新陳代謝も必要でしょうし。大学生とかも入ってくるのも歓迎ですよね。」

神田氏:
そうですね。大学生は興味を持っているけど、まだまだScalaの世界に入りずらいって感じているんじゃないかな。そういった人を受け入れられるのがコミュニティーの役割ですしね。

水島さん:
勉強会って運営側が頑張っちゃうと続かないんですよね。ユル~く運営するのがコツじゃないかと。

高橋さん:
ScalaMatsuriで刺激を受けた人が、自発的に勉強会を開催するようになるとコミュニティーが広がるのでしょうね。このScalaMatsuriがそのきっけになることを願っています。

写真左:高橋俊幸さん、中央:水島宏太さん、右:神田勝規さん

祭りの後、充足感たっぷりだった中の人達です。


2014-10-22 | Posted in コラムComments Closed 

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